愛知県倫理法人会

一般社団法人倫理研究所 愛知県倫理法人会は、
会社と社員を元気に育てたい経営者たちの交流・勉強会です。

倫理経営実践報告

倫理経営で幸運を引き寄せる!

「出せば入る」発顕還元の原理

有楽製菓株式会社 代表取締役会長
(一社)倫理研究所 法人局 法人スーパーバイザー

河合 伴治

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 倫理では「まずは先に与える」ことが大切といいます。倫理経営で企業成長を続ける河合伴治法人スーバーバイザーに倫理実践や現在の事業での取り組みなど、倫理経営をする上で参考になるお話を伺ってきました。

入会当時はどんな問題を抱えていましたか?

 2006年に入会したのですが、父の経営するお菓子の下請け製造を中心とする会社で専務をしていました。父とは意見が合わず話せば喧嘩ばかりの日々。また、夫婦仲も悪く、「こいつとは一生合わないだろうな」と諦めていました。

倫理を学んで実践したことは?

 入会して一年ほどで周囲からの勧めもあり、すぐに富士高原の研修に参加しました。
 「恩の遡源」という研修の中で、両親との関係を見つめ直す機会があったのですが、そこで父への感謝の想いが湧き出てきました。子どもの頃、遊びに連れていってもらったこと、父が稼いたお金で学校に行かせてもらったこと、ドイツに留学させてもらったことなど、父のおかげで今の自分があることに気づき涙が止まりませんでした。
 その後、妻の実家から送られてきた日めくりカレンダーがあったのですが、ある日なにげなく見たら「人を責めると苦しむのは自分だ」と書いてありました。この言葉が胸に突き刺さりました。
 自分は責め心だらけで、父にも妻にも接していたことに気づかされ、責めるのを止めようと決心しました。
 今思うと苦しい気持ちから逃れたい思いで必死でした。倫理は心が先と言われますが、実践してみるとそう簡単ではありませんでした。まだ心では相手を責めていますが、形だけでもと思い、言われたことは少しずつ受け入れるようにしました。

どのような変化がありましたか?

 責め心を止めてみると、汚い言葉を吐くより気持ちいいなと気づきました。
今まで私の言うことを反対ばかりしていた工場長が「それやってみようか」と同意してくれたり、常務から「変わったね」と言われるようになったり、周りが好転していくのが少しずつ感じ取れるようになりました。
今までうまくいかなかったのは、自分のせいだった。「自分が変われば、周りが変わる」、まさにこの時、心から実感したのです。
 妻にも良いところを見つける美点発見の実践や、妻の名前を呼んで「おはようございます」と挨拶の実践も毎日続けました。少しずつ、妻との関係もよくなり家族が明るくなりました。3年続けていたある時、妻の方からも「伴治さん、おはようございます」と言われたのです。その時は、耳を疑いましたよ!
 今思えば、父にも妻にも社員にも責めてばかりいたのだなと思います。家族仲良くできるようになったのは、本当に倫理のおかげです。

それから事業はどうなりましたか?

 2008年に北京オリンピックで体操の内村航平選手が「ブラックサンダー」を紹介してくれてメディアに取り上げられ、売り上げが3倍になりました。2011年には、念願の豊橋夢工場も建てることができ、2013年には、台湾で「ビックサンダー」が大ヒットし次々と良い波が起きました。
 昨年社長を息子に譲り事業継承しました。国内で、様々なコラボレーションや新製品を開発し、海外では、アメリカ、台湾、そしてインドネシアで販売を拡大しています。

河合SVにとって倫理経営とは何ですか?

 倫理経営をするとこのように次々によい事が起こり、運がよくなります。まずは、良い材料を使っていいものを作り、お客様に喜んでいただく。取引先にも無理な値引き交渉はぜず気持ちよく仕事をしていただき、社員にも誇りをもって楽しく仕事してもらう。そういうことをしていると良い循環ができて、どんどん良い話が舞い込んできます。
 現在の事業展開はありがたいことにほとんどが、周りから頂いたお話です。そのように全てはひとつながりで繋がっていると思います。まずは、目の前のお客様、そして取引先、社員が喜んでくれるような経営が倫理経営ではないでしょうか。会社は社員が幸せになるためにあります。

今後は会社をどのようにしていきたいですか?

 アメリカや東南アジアでももっと当社の製品を知ってもらいたいです。そして、最近はカカオの製造で児童労働の問題にも考えさせられることが多く、チョコレートメーカーとして地球倫理の活動を推進していきたいと考えております。自分たちのことばかりでなく、地球規模で倫理を考えていかないと、この地球の未来はないでしょう。
倫理を学んでいると、さらにそういった気持ちが深まってきました。

倫理経営を導入したい会社へのメッセージはありますか?

 今、世界は大転換の時代にきています。一人でも多くの企業経営者がこの倫理に出会って、倫理経営をすることで正しい経営をしていただきたいです。
混迷の時代だからこそ、変わらないものと変えなければならないものをしっかりと見極め、経営の基軸を揺るぎないものにしてください。そして共に「日本創生」をしていきましょう。

インタビュー/愛知県倫理法人会
 広報委員長 伊藤之浩

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有楽製菓株式会社 外観
有楽製菓株式会社

【本社所在地】
東京都小平市小川町-94
【豊橋夢工場】
豊橋市原町字蔵社88番地
【札幌工場 札幌営業所】
北海道札幌市厚別区厚別東五条
2丁目14番地238
【大阪営業所】
大阪府大阪市平野区加美東6-11-30-102
https://www.yurakuseika.co.jp

[経営理念]
『夢のある安くておいしいお菓子を創造する企業を目指します』

[創業]昭和30年2月
[事業内容]ブラックサンダーをはじめとしたチョコレート製品などを中心に、おいしく夢のある菓子を、リーズナブルな価格で提供している菓子メーカー。現在はアメリカ、台湾、インドネシアに展開中。